4月20日(水)「回り道」

4月20日(水)
おはようございます。今日も読んでくださり、ありがとうございます。
今日は「回り道」について書きます。

私の大好きな言葉に「回り道 振り返れば一本道」という言葉があります。
私が回り道をしたのは、大学を卒業した22歳からの2年半くらいです。

===(ここからは以前のブログで触れた内容です、読んだ方は下へワープしてくださいね)===
小6の時宝塚のベルサイユのばらを見てからミュージカルが大好きになり、
それ以来ずっとミュージカル女優になることを夢見ていました。
大学進学を控えた高3の時、「私は大学には行かない。東京へ行って劇団に入る」と両親に言いました。
すると父は「海のものとも 山のものともわからんお前が行っても、通用する世界じゃない。
何を夢みたいなことをいいよら。現実をみなさい」と大反対。

私は「なんで私の夢を邪魔するが。もうえい、私は一人で行く」とプチ家出。
そのまま真っ直ぐいの駅へ行って、切符を買おうとしたら財布がない(汗)
あんまり頭にきて家を飛び出したので、何も持ってない。
しかし、このまま家に帰るのも罰が悪い。
どうしたものかと駅のベンチに座り、小鼻からふんふんと怒りの煙を吐き出しながら、
父親に理解されない悔しさを噛み締めてどうするか作戦を練っていました。

するとそこへ母がやってきて(私の行動はお見通しです)
「そんなに行きたいなら、まずは東京へ行きなさい。その代わり大学に入るのが条件ぞね。
大学におるうちに、その世界が自分が通用するかどうかじっくり見てきなさい。
卒業しても気持ちが変わらんやったら私がお父さんを説得するから」と言いました。

親不孝者のお転婆娘は、「やった〜。お金出してくれるがや。よかった。大学はすぐやめて劇団受けたらえいわ。
とにかく。東京へ行ったらなんとかなる」と心で思い、「わかった」と母に即返事。

父への怒りの汽笛を鳴らすはずの鼻息もどっかへ消えて、さっさと家に帰り、受ける大学探しを始めたのです。
(切り返しは本当に早い。(苦笑)

そして入学したのが、玉川大学文学部芸術学科児童専修課程(この学科今はもうありません)
ここがものすごく面白かったのです。頭に「子どもための」という冠は付きますが、
身体表現、歌唱表現、音楽表現、絵画表現、児童劇演習、舞踊、声楽、ピアノ、作曲、などなど
大好きなことばかり。おまけにミュージカル女優がダメなら幼稚園の先生になりたいと思っていたのですから
この大学は、私にとってドンピシャパラダイスだったのです。

大学3年生の時、参加劇(見ている子どもたちが一緒にお芝居に参加して演劇を楽しむというスタイル)
をある所に上演に行きました。その時、私にとって衝撃的なことが起こったのです。

お母さんの後ろに隠れて恐々と入ってきた男の子が、私たちの参加劇が終わったら
「ママ、僕、泥棒やっつけたよ。強いよ」と言いながら
意気揚々と肩で風を切って帰って行ったのです。

「へ〜、演劇には子どもを成長させる力があるんや」それまで、大劇場でたくさんのお客様に感動を与えるという
観念しかなかった私は、目からウロコでした。
それから、ミュージカル女優より、演劇教育に興味が沸いたのです。

=====(ここへワープ)======

大学を卒業した私は、卒業後は自分のお金で生きるという気持ちが強かったので、
お金を貯めて、もう一度東京に行こう。まずは高知に戻って働こうと帰高を決めました。
そして、就職したのは、「山一證券高知支店」です。

ミュージカルの夢を追っていた私にとっては、人生初めての「回り道」というわけです。
山一證券時代も、かなり楽しかった。
予定通り、お金も貯まるし、貯まったお金を株でふやして、目標額は意外とすぐに達成できました。
そして、その資金で35歳の時、リトルスタジオを作ることになるのです。
スタジオを作ったときが、「回り道 振り向けば一本道」になった瞬間でした

山一時代はたくさんの事を学びました。
お金が世の中をどうまわっているのか。
誰が得して誰が損しているのか、
お金が儲かる人、儲からない人、
資本主義経済の可能性と危うさ、
社会と人とお金の不思議なバランス
そして、やっぱり「人」が大切であること。
あるお客さまの言葉です。
「田村さん、人がお金を作って、人がお金を動かしゆうでしょ。
 人を大切にせんで、どうする?全ては「人」ぞね」
この言葉は今も、私の大切な言葉の一つです。

この「回り道」のおかげで、今があります。
24の時は「回り道」と思った。
29の時リトルに出会って点と点が線になり、
35の時スタジオ作ったら線と線が面になった。
そのスタジオでたくさんの人と出会い生きていくうち、
面が重なり、立体となり、60手前の私は、3次元宇宙を生きています。

「回り道」も悪くない。いえ悪くないどころかとても大切。
あの回り道のおかげで、どれだけ自分が何をやりたいのかわかった。
自分は何を大切に生きたいのかを理解した。
人生の一番の軸がわかったと思います。

「回り道」も必然。
人生に無駄はひとつもないんですね。

「回り道 ふりむけば 一本道」
今日はちょっと回り道して仕事に行こうかな。

今日も最後まで読んでくださりありがとうございました。

合掌✴️田村千賀











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